Maintenance

修理コラム

2025.06.19

【ミニクーパー】BMW MINI 第2世代 R56系 イグニションコイル不良|エンジン不調・加速不良の定番原因!

【ミニクーパー】BMW MINI 第2世代 R56系 イグニションコイル不良|エンジン不調・加速不良の定番原因!
「エンジンがガタガタする」「なんだか加速が鈍い…」「エンジンのチェックランプ点灯!」
R56系のミニでそんな症状が出てきたら、それは“イグニションコイル不良”かもしれません
第2世代ミニのガソリン車ではもはや「定番中の定番トラブル」といえるレベルで発生するこの症状


どんな構造で、なぜ壊れやすく、どう直すのか――
整備士の視点でわかりやすく解説します!

※弊社は俗にいう新型ミニ=BMW製ミニ専門の修理工場となっております。ローバーミニ、クラシックミニに関しての修理はお受けできませんのでよろしくお願いします。
また正確には「ミニ」という車の「クーパー」というグレードですので「ミニクーパー」と呼ぶのは車種を指す場合には不適切ですが、文章上小さい・コンパクトを指すミニと車を指すミニの混同を防ぐ為、ここではミニ全般をミニクーパーと呼称します
エンジンの調子がおかしいときはイグニッションコイルの不具合かも
ただ、コイル不良以外にも似たような症状が出る不具合もあり

症状

【ミニクーパー】BMW MINI 第2世代 R56系 イグニションコイル不良|エンジン不調・加速不良の定番原因!

イグニションコイルが不良になると、下記のような症状が現れます

• アイドリング時のエンジン振動(ガタガタする)
• 加速時の息つき、パワー不足
• エンジン警告灯の点灯

症状は1本だけ不良でもすぐ体感できるレベルで出るので、運転していて「明らかにおかしい」と気づくことが多いです

【ミニクーパー】BMW MINI 第2世代 R56系 イグニションコイル不良|エンジン不調・加速不良の定番原因!

原因箇所

不良が出るのは点火系パーツの「イグニションコイル」本体
いわゆる「ダイレクトイグニション」と呼ばれる構造で、各気筒のスパークプラグの上にコイルが直接取り付けられています

【ミニクーパー】BMW MINI 第2世代 R56系 イグニションコイル不良|エンジン不調・加速不良の定番原因!
【ミニクーパー】BMW MINI 第2世代 R56系 イグニションコイル不良|エンジン不調・加速不良の定番原因!

対象車種

R56世代(第2世代)の全ガソリンエンジン車が該当します

搭載エンジン:N12 / N14 / N16 / N18(全ガソリン車)

※第1世代(R50/R53)はプラグコード式でダイレクトイグニションではありません
この違いは、R56系からミニがBMWベースのエンジン設計になった影響で、イグニションコイルのトラブル傾向もBMW車と非常によく似ています

ミニクーパー R56

R56 ハッチバック

ミニクーパー R55 クラブマン

R55 クラブマン

ミニクーパー R57 コンバーチブル

R57 コンバーチブル

ミニクーパー R60 クロスオーバー カントリーマン

R60 クロスオーバー

ミニクーパー R61 ペースマン

R61 ペースマン

ミニクーパー R58 クーペ

R58 クーペ

ミニクーパー R59 スパイダー

R59 ロードスター

原因

原因はほぼ「経年劣化」一択
イグニションコイルは高電圧を発生させる電子部品のため、経年とともに内部劣化が進みます。
さらにエンジン直上の高温下に常に晒されているため、特に熱の影響を受けやすい部品でもあります。

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ミニクーパーの修理なら当店におまかせ!千葉県松戸市の自動車整備工場、小林モータースへのお問い合わせはこちら

判断

診断機を用いた「ミスファイア(失火)コード」の読取が最も確実です

また、実際にコイルを1本ずつ入れ替えて反応を見る「クロステスト(入れ替えテスト)」でも判断可能
なお、1本ダメになると他も追従するケースが多いため、1本の不具合でも“全交換”を勧めるのが整備の現場では一般的です

誤診に注意!こんなケースも

「エンジン不調=コイル不良」と決めつけて交換するのはちょっと待って!
実は他店で“とりあえずコイル交換”された車が、症状改善せずに当店へ入庫するケースも少なくありません
中でもよくあるのが…

• タイミングチェーンのズレ(バルブタイミング不良)
• バルブ溶損・圧縮抜け
• ECU(エンジンコンピューター)の内部不良

これらはコイル不良と非常によく似たミスファイヤ症状を出すため、表面的な診断で間違いやすいポイントです
当店では、単純な診断で即交換はせず、
診断機による詳細チェックなどを通じて、本当に「コイル不良である」と判断した上で修理を行っています
「修理したのになおってない…」そんなご相談もお気軽にどうぞ
整備の“見立て”がズレているだけかもしれません


その他コラム

修理方法

修理はシンプルで、不良のあるイグニションコイルを交換するだけです。
ただし実際には、

• 他のコイルも同時交換(予防整備)
• スパークプラグも同時交換(劣化連動のため)

といったケースが多く、単純な「1本交換」よりもまとめての整備が主流になっています。

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比較

国産車と比べるとやや高額ではありますが、BMW系エンジンでは「ごく当たり前」の価格帯です
また、粗悪な社外コイルを使った結果、再発・不調が出る例もあるため、信頼できる整備店での純正or優良社外品での交換が安心です

ミニクーパーの修理なら当店におまかせ!千葉県松戸市の自動車整備工場、小林モータースへのお問い合わせはこちら

まとめ

第2世代ミニ(R56系)のイグニションコイル不良は、非常に定番のトラブルです
1本不良でも体感レベルで不調が出るので、「おかしいな?」と感じたら早めの点検を!

• 経年劣化なので、回避は難しい
• プラグとの相乗劣化に注意
• 初期症状で対処すれば安く済む!

「なんとなく調子が悪い…」を放置せず、まずはプロにご相談ください!

過去の実績一覧

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小林裕太(こばやし・ゆうた)


国家一級自動車整備士
小林モータース株式会社 工場長

欧州車を中心に扱う某輸入車専門店で工場長等を計8年半務める。
豊富な輸入車整備経験によりBenz、BMW、Audiからポルシェ、ベントレー、フェラーリまでヨーロッパ車全般を得意とする。


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