![BMW MINI R55 クラブマンクーパーS エンジンから白煙修理 バルブステムシール交換](https://kobayashi-motors.com/pre/wp-content/uploads/2024/02/1-16.jpg)
バルブステムシールが原因と思われる白煙が出る症状のためご入庫いただきました
オーナー様はYouTubeにて公開している当店の代車のバルブステムシール交換の動画をご覧になってご入庫を決めたそうです
一通り診断後お見積りを作成、お客様とお打合せ後、修理作業を進めていきます
![BMW MINI R55 クラブマンクーパーS エンジンから白煙修理 バルブステムシール交換](https://kobayashi-motors.com/pre/wp-content/uploads/2024/02/2-16.jpg)
バルブステムシールを交換するためには通常シリンダーヘッドを分解しなくてはなりません
ですが今回はステムシール交換特殊工具を使用して、可能な限りバラさずに作業します!
交換のため、シリンダーヘッドを下ろす必要もないので、MINIでおなじみのフロント部分をバラしての作業は行いません!
インレットマニホールドやタービンもそのままです
余計な作業工程がかからないので工賃もお安く済みます
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この小さなパーツがバルブステムシールです
これが駄目になるとすきまからオイルが入り込みエンジンの爆発に伴ってオイルが気化して白煙が出ます
BMW MINIでは非常に多い症状です
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古いものと新しいものを比較すると、中央の穴の部分などを見るとだれてきているのがお分かりいただけるかなと思います
そこからオイルが侵入してしまうということです
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外す工程を見ていきましょう
バルブステムシールはこのバルブスプリングの中にあります
通常だとバルブスプリングは取り外せません
そこで、エアコンプレッサーでエンジン内部の燃焼室に空気を送り込みバルブを張っている状態を作り出します
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この工具でスプリングを押し縮めます
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すると中から整備士が嫌いなパーツNo.1のコッタという小さな金属のパーツが外れます
コッタが楔の役割をし、スプリングに食い込むことで取り外せないようになっているのです
これでようやくロックが解除された格好になってバルブスプリングが外せます
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バルブステムシールとご対面です
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ステムシールを握るためだけの専用工具を使って、ようやく古いステムシールが取れました!
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今度は取付の工程です!
まず新しいステムシールを傷つけないようにガイドチューブをステムに入れます
ステムシールをしっかり打ち込んでいきます
![BMW MINI R55 クラブマンクーパーS エンジンから白煙修理 バルブステムシール交換](https://kobayashi-motors.com/pre/wp-content/uploads/2024/02/11-4.jpg)
バルブスプリングつけて工具を用い縮めます
そして嫌われ者のコッタを戻していきます
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よく見るとコッタには細い溝が刻まれています
この溝がステムに切ってある溝に合わせてつけることによってバルブスプリングが正しく固定されます
![BMW MINI R55 クラブマンクーパーS エンジンから白煙修理 バルブステムシール交換](https://kobayashi-motors.com/pre/wp-content/uploads/2024/02/13-2.jpg)
私はこの細かい作業に最適な工具や方法を模索しましたが、最終的にピンセットにたどり着きました!
スプリングを戻せばコッタに引っかかって固定されます
これで交換完了です!
残り15個、同様の工程で交換していきます・・・
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16個のステムシールすべての交換が完了しました!
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ラッシュアジャスターとカムシャフトを元通り取り付けます
もちろん締め付けのトルクも適正値で取り付けます
![BMW MINI R55 クラブマンクーパーS エンジンから白煙修理 バルブステムシール交換](https://kobayashi-motors.com/pre/wp-content/uploads/2024/02/16-1.jpg)
作業中に細部をよくみてみるとオイル管理が徹底されていなかったのか、金属の焼付きが出ているのがわかります
現オーナー様は2500~3000km程度で交換・補充されているとのことなので、おそらくその前に乗られていたオーナー様の管理不足でしょうか・・・
特別ひどい状態というわけではありませんが、オイル管理の不徹底が積み重なるとこのように少しずつエンジンの劣化につながるわけです
バルブタイミングの調整をしタイミングチェーンを取り付けて、ヘッドカバーを戻せば作業完了です!
その他も異常がないことを確認しご返車させていただきました