タイミングベルトとは?
タイミングベルトとは
エンジンなかにクランクシャフトとカムシャフトと呼ばれる非常に重要なパーツが有り、細かい動作は省きますがエンジンがしっかり動く為にはそれらが適正に同期が取れてタイミングで回転する必要があります
その同期を司るのがタイミングベルトになります
写真の様にベルトに対して横溝の凸凹が存在します
また回されるスプロケットと呼ばれるパーツにも凸凹が有り、それぞれの凸凹がハマる事で回転します
ですので必ずベルト1コマに対してスプロケットも1コマ動くのでタイミングがずれることがありません
エンジンが動く為にはなくてはならないパーツです
タイミングベルトの確認
EJ20エンジンのタイミングベルトは基本的にFRベースの縦置きエンジンですのでエンジン前部に搭載されています
また伝統の水平対向エンジンですので左右に広がるように取り付けられています
ただし、他の車でもそうですが基本的にタイミングベルトは油や水を嫌います
その為ぐるっとしっかり囲うようにカバーが付いているのが一般的です
EJ20エンジンでも左右に広がるカバーで囲われている為分解せずに見ることは困難です
オーナー様によってはファンベルト(補器ベルト)とタイミングベルトを混同される方もいらっしゃいます
エンジンルームを開けてすぐに目視できるベルトはファンベルトになります
ベルト自体に縦溝があるのが見分けるポイントです
交換時期
タイミングベルトは一般的に10万km、10年での交換が多くのメーカーで指定されています
ゴム状のベルトにファイバー系の素材を練りこんでありますのでタイミングベルト自体は非常に丈夫です
一般の方が思う「ゴム」のイメージとは全く別次元の強度を持っています
しかしやはりゴムですので使用や時間の経過で劣化していきます
万が一切れてしまうと一大事になるので交換時期を守った運用が大切です
もしも切れてしまうと
もしも走行中にタイミングベルトが切れてしまった場合、その車に乗り続けることができなくなる事も覚悟しなければなりません・・・
「ベルトが切れたならベルトを交換すれば直るでしょ?」
そんなことはないのです・・・!
上記の通りタイミングを司るパーツになります
裏を返せばベルトが切れば場合はタイミングがずれる事になります
そうなるとクランクシャフトにつながるピストンとカムシャフトに連動して動くバルブの同期がズレ、その2つが接触してしまうトラブルを引き起こします
そうなってしまうと軽度でもエンジンオーバーホール、最悪はエンジン交換を余儀なくされますので修理に掛かるお金や乗換の予算など現実的には修理の選択肢が難しいケースも多いです
EJ20の場合はその時と場合によりますが、経験上高負荷時に切れるとバルブの接触を起こす事が多いと思います
EJ20タイミングベルト交換パーツ
一口にタイミングベルト交換と言っても実際にはタイミングベルトだけを交換する訳ではありません。
具体的にはタイミングベルトの回転を支えるアイドラプーリーや張りを作り出すテンショナー、冷却システムの要であるウォーターポンプ(タイミングベルトで駆動されています)
やエンジンオイルをせき止めている各シール類等が挙げられます
何れにしろ、どのパーツを交換するにしろタイミングベルトケースを開けてタイミングベルトを取り外して交換する必要がある為トータルで見ると無駄なコストがかかる事が懸念されます
次タイミングベルトケースを開けるのは10万キロ後にしたいですよね!
中古車購入時のリスク
ここでは当店でも数年に一度は入庫するケースのある怖い事例をお届けします…
例えば12万キロで中古車として購入したオーナー様が14万キロまで走行しました
ある日突然異音と共にエンスト・・・ロードサービスにてご入庫頂きました
色々状況を見るとタイミングベルトが切れているようです
しかし、オーナー様は「中古車で買う時にタイミングベルト交換済みと書いてあった」と仰います
買った当時で12万キロ、そこから2万キロも走行している訳ですから組間違い等ではなさそうです
何れにしろ原因を調べる為タイミングベルトケースを開けて診断すると・・・
何があったと思いますか?
端的に言えば「タイミングベルトだけ」が交換してあったというオチです
本来一般的には上記のような理由から細かいパーツ構成は置いておいてもある程度の構成部品を含んだセットで交換します
それを本当に「タイミングベルトだけ」を交換してありましたので、ガイドローラーなどは古いままで、それらが破損した事で結果的にベルトも外れてしまうというトラブルでした
冗談のようですが、本当の話です
そして決してレアケースではありません
同様のケースで異音がする→テンショナーが不良
冷却水漏れ→ウォーターポンプから冷却水漏れ
など発生する箇所は違えど全てタイミングベルトだけを交換して「交換済み」と販売している車両がだった事が原因です
販売会社が納車整備の中で無駄なコスト(ではないですが・・・)としてカットしたのか、前オーナー様の予算が無く仕方なくベルトのみを交換したのか、それぞれもう分かりませんがこのようなケースは少なくないです
何れにしろ過去の修理履歴は必ずしも正確で信頼あるものではありませんので、心配があるオーナー様は一度距離に関わらずリセットのつもりでメンテナンスしてしまうのもありです
年代・車種別詳細
Under Construction…
過去の実績一覧
小林政幸(こばやし・まさゆき)
国家二級自動車整備士
小林モータース株式会社 代表取締役社長
整備一筋35年、スーパーカーから耕運機までエンジンの付くものなら何でも修理してきました。
修理や車検の事なら何でもお任せください。
【店舗情報】
千葉県松戸市の修理工場なら 小林モータース
国産車・外車、メーカー問わず修理可能です
中古パーツ・リビルトパーツ・社外パーツを使った修理もお任せ下さい
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小林モータース株式会社
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