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BMW MINI F56 クーパーS　エアコンの温度調整が出来ないとのことでご入庫です
早速点検したところ、エアコンのヒーターケースに問題があることが判明しました

ヒーターケースごと交換することになるのですがこの巨大な塊がどこにあるのかというと、ダッシュボード中にあります
第2世代のブロアモーターの交換と同じような、大掛かりな作業になります

運転席に座って見える範囲、センターコンソール、ダッシュボード、ハンドルなど全部外します

どんどん取り外していきます

ようやく目当てのヒーターケースが見えてきました
ダッシュボードがなくなってすっからかんの車内は広いです

それでは原因を探りつつ、新しいヒーターケースにパーツを移植するためにバラしていきます
ブロアモーターを外します
第2世代はよく故障するポイントでしたが、F系ではあまり壊れません

エアコンのコンピュータです
これが指示役になってエアコンの温度や風量などを調整します

ブロアモーターで送り込まれた風が、エンジンの熱を利用して100℃くらいの温度になるヒーターコアと、エアコンガスによって0℃くらいになるエバポレーターにそれぞれ当てられます
その風の配分を調整することで温度調整ができる仕組みです

その配分を変える役割をしているのがこのフラップです
デュアルエアコンなので助手席側は正常に動きますが、

運転席側は動きません
回すところが割れてねじ切れているような形になっています
不具合の原因はこれです
ちなみにその他にもフラップがありますが、これは足元や顔に当てる風の風向の調整用です

小さなモーターで動作して、先程のコンピュータで制御することでオートエアコンとして動作します
ヒーターケースはこのフラップなどの入れ物であり風の通り道になるので、換気扇の親玉みたいな感じです

外したブロアモーターや配線を新しいヒーターケースに組み付け、車内に戻します

ダッシュボードやセンターコンソールを元通りに取り付け作業完了です！

無事暖房も冷房も問題なく出るようになりました！
その他問題がないことを確認しご返車いたしました