
「車検時にオイル滲みを指摘された」「駐車場にオイル染みが…」「エンジンルームからオイル臭がする」 このようなご相談、EJ20搭載車では非常に多くなっています
水平対向エンジン特有の構造もあり、走行距離・経年劣化問わずほぼ“持病”と言ってよいほど発生する症状です。


水平対向エンジンでは起こりやすいトラブル
修理には経験値の差が出る!
タペットカバーパッキンとは?
エンジン左右端部に取り付けられているタペットカバー(ロッカーカバー)とシリンダーヘッドの間に挟まるゴム製のパッキン(ガスケット)のことです
このパッキンがオイルの密閉を担っています
EJ20は水平対向エンジン故、左右にシリンダーヘッドが出ている構造なので、左右両バンク分パッキンが存在します
ゴムが経年で硬化・劣化 → 密閉不良 → オイルがにじんでくる、という流れが典型的なトラブルパターンです

劣化するとどうなる?

• エンジン下部・サブフレームにオイル染み
• オイルの焼けた臭い(排気系に垂れるケースもあり)
• オイル量が減る(長期放置でエンジン保護に悪影響)
• 車検時に漏れを指摘される → 不合格の原因になる場合あり
特にスバルEJ系はオイルパン周りの構造上、タペットカバーパッキンからの滲みが下側に流れ落ちやすいため、周辺部も汚れやすいです
点検 & 部品交換
【点検】
• エンジン左右バンクとも下側からオイル滲み有無を確認
• パッキン劣化・硬化・ひび割れ状況確認
• ブローバイホースやその他細かなパーツの状態もあわせて確認 → 劣化時は同時交換推奨
【交換部品】
• タペットカバーパッキン左右セット
• プラグホールパッキン左右分
• シールワッシャー(車種によりあり)
•ブローバイホース類

作業手順
・バッテリー・エアクリーナーBOX・インテークパイプなどの脱着(作業スペース確保)
・タペットカバー取り外し → パッキン・カバー清掃
・新品パッキン・プラグホールパッキン・シールワッシャーを組付け
・規定トルクでタペットカバー締め付け
・組み戻し・エンジン始動 → 漏れチェック・試乗確認
EJ20は左右ヘッドの形状がやや異なり、組付け位置ズレや締付け不足は再漏れの原因になるため、 トルクレンチ必須・シール面の清掃も丁寧に行うことがポイントです


修理費用の目安
• 部品代(純正パッキンセット・ボルトシール含む)約0.8~1.5万円程度
•工賃込みで左右作業:約4~7万円程度(車種・付帯作業により変動)
※ 走行距離が交換時期に差し掛かっている車両は、同時にスパークプラグ・イグニッションコイル交換を一緒にやっておくと工賃節約に◎(カバー脱着と同時作業になるため)
パーツ代こそ、ゴム部品が中心ですのでリーズナブルですが、工数の多い作業を左右行わなければいけない事で工賃がかかる作業になります
だからこそ、劣化している箇所を的確に見極め同時に交換するパーツを増やしてあげる方が
結果としてお安くメンテナスすることが可能です
放置すると…
• エンジンルーム内がオイルまみれに → ゴム部品や配線にも悪影響
• 排気系へのオイル付着で煙・臭い発生 → 最悪は火災リスクも
• 長期放置 → オイル量減少 → エンジン内部損傷リスク増大
軽度な滲みのうちに早めの交換がおすすめ!
放置し続けて重度の漏れになると、車検時にはNG判定になることも多いです

その他コラム
小林モータース流ポイント!
• タペットカバーパッキン交換は経験の差が出やすい作業
• スバル水平対向はパッキンの“当たり”が独特なため再漏れ予防が重要。
• 当店ではシール面の徹底清掃・組付け・トルク管理をしっかり実施。
• 施工後はエンジン洗浄と走行後の再点検までセットで対応しています























