
ブレーキパッド、減るの早くない…?
「前に交換したばかりなのに、またブレーキ?」 「なんか最近、キーキー鳴ってきた気がする…」 「ローターまで毎回替えるのって普通なの?」 MINIに乗り始めてしばらくすると、そんな“ブレーキまわりの違和感”に気づく人は多いです
でもそれ、実は“MINIだからこそ”の設計の特徴なんです
※弊社は俗にいう新型ミニ=BMW製ミニ専門の修理工場となっております。ローバーミニ、クラシックミニに関しての修理はお受けできませんのでよろしくお願いします。 また正確には「ミニ」という車の「クーパー」というグレードですので「ミニクーパー」と呼ぶのは車種を指す場合には不適切ですが、文章上小さい・コンパクトを指すミニと車を指すミニの混同を防ぐ為、ここではミニ全般をミニクーパーと呼称します

MINIは「欧州車的なブレーキ思想」
“長く持つこと”よりも“確実に止まること”を優先したもの!
MINIは「欧州車的なブレーキ思想」でできている

まず前提として、MINIはれっきとした欧州車(BMWグループ)
ブレーキの設計思想も、国産車とはちょっと違います
ざっくり言えば、
・国産車:静かに・長く・ほどほどに止まる
・欧州車:確実に・ガッツリ・何度でも止まる
という方向性の違いがあるんです
日本の街中はストップ&ゴーが多くて、低速&短距離がメイン
一方ヨーロッパではアウトバーンなどの高速域を想定し、「止まらないことが事故に直結する」という思想でブレーキが設計されています
具体的に、何が違うの?
1.パッドの素材が柔らかい(でもよく効く)
→ しっかり止まるかわりに削れやすく、ダストも多い
2.ローターが“消耗品”扱い
→ 国産車では滅多に交換しないローターも、MINIではパッドと一緒にゴリゴリ削れていきます
3.キーキー音は“仕様”なことも多い
→ 異音=不良ではなく、“止まる力を優先した結果”の副産物
4.残量センサーで管理するため、感覚ではわかりにくい
→ 警告灯が出たときにはもう“残りわずか”のケースも。早めの点検が大事


よくある疑問|パッドだけ変えちゃダメなの?
ついやりたくなるのが、「今回はパッドだけにして、ローターは次でいいかな?」という判断
最低でもブレーキパッド交換2回に1回はディスクローターも同時交換!
できれば毎回セットで交換をお勧めします
なぜなら…
• ローター側も一緒に削れて、“当たり面”がズレている
• 片減り・鳴き・引きずりなどの原因になりやすい
• せっかくの制動性能が落ちてしまう

まとめ:壊れてるんじゃなくて、そういう設計なんです
国産車と比べると、どうしても「ブレーキの減りが早い」「すぐ鳴く」「ローターまで交換って高くない?」と感じるかもしれません
でも、それこそがMINIを含む欧州車の“止まることへの本気さ”なんです
MINIのブレーキは、“長く持つこと”よりも“確実に止まること”を優先したもの!
この考え方を知っていれば、「またブレーキか…」ではなく、「MINIらしいね」で済ませられるようになるかもしれません

小林裕太(こばやし・ゆうた)
国家一級自動車整備士
小林モータース株式会社 工場長
欧州車を中心に扱う某輸入車専門店で工場長等を計8年半務める。
豊富な輸入車整備経験によりBenz、BMW、Audiからポルシェ、ベントレー、フェラーリまでヨーロッパ車全般を得意とする。
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