
今回は、BMW MINI(F56系)でよくある「片側のテールランプが全部点灯しない!」というトラブルをご紹介します 実はこのトラブル当社でもかなり多く修理しており、毎回原因はお決まりです
原因箇所さえ分かっていれば大ごとにはならず、修理可能なケースも多いんです
※弊社は俗にいう新型ミニ=BMW製ミニ専門の修理工場となっております。ローバーミニ、クラシックミニに関しての修理はお受けできませんのでよろしくお願いします。 また正確には「ミニ」という車の「クーパー」というグレードですので「ミニクーパー」と呼ぶのは車種を指す場合には不適切ですが、文章上小さい・コンパクトを指すミニと車を指すミニの混同を防ぐ為、ここではミニ全般をミニクーパーと呼称します

大事に見えて原因は意外とシンプル
専用キットで交換か、LCI後のユニオンジャックテールに換装するのもアリ!
症状
• テールランプ(左右いずれか)の全点灯不良
• 特に右側に集中して発生する傾向あり
• バルブ切れではなく、通電そのものが無い状態

原因箇所

• テールランプ裏側にあるカプラー接続部
• 車両側の配線とランプ側基盤をつなぐ、接点付近でのトラブル
対応車種
F56系(第3世代ミニ)の前期車両

F56 3ドアハッチバック

F55 5ドアハッチバック

F57 コンバーチブル
原因の詳細
F系MINIのテール配線は、プラス側がそれぞれの電球ように独立しており、マイナス側が1本に集中している構造になっています(一般的な車の設計です)
このマイナス接点が経年で接触不良を起こし、発熱 → 周囲の樹脂を溶かすケースが多く見られます
そして、プラスチックが溶けることでカプラーが完全に断線状態になり、不点灯が発生します
接点の焼損・変形が原因なので、バルブ交換では直りません

判断のポイント
この不具合、症状さえ合致すればほぼ間違いなくこの箇所が原因です
車体後方のカプラーを外してみて、焦げ・溶け・焼け跡があれば確定
現場ではまず目視点検だけでもOKなほど高確率でヒットします

修理方法
• BMW純正から専用のリペアキット(端子&カプラー)が供給されており、それを使用
• 車両側配線を1本ずつカット&圧着で端子交換
• テールランプ側は、内部基盤(バルブホルダー)を単品で交換
• 点灯確認をして作業完了!

費用の目安
• 部品交換&配線修理:2〜3万円前後
• ※症状的には大掛かりになりそうですが、意外とお安く修理可能です!

修理ついでに…?
「どうせテールを外すなら…」という方には、LCIモデル(後期型)のユニオンジャックテールへの換装もおすすめ!
•見た目のイメージがガラリと変わる
•LED化で今回のようなトラブルの再発リスクも軽減
•しっかり流用加工すれば車検対応もOK
部品手配から取付までご相談承っております!
その他コラム
まとめ
このトラブルは、焦げてしまって電気が通らない=ランプ不灯というだけの話です「全部点かない=高額修理」と思われがちですがそんなことはありません!
当社では、不具合箇所を的確に判断し、コストを抑えた修理提案が可能です
不点灯は事故や整備不良にもつながるため、気づいた時点で早めの対応が大切です

小林裕太(こばやし・ゆうた)
国家一級自動車整備士
小林モータース株式会社 工場長
欧州車を中心に扱う某輸入車専門店で工場長等を計8年半務める。
豊富な輸入車整備経験によりBenz、BMW、Audiからポルシェ、ベントレー、フェラーリまでヨーロッパ車全般を得意とする。
【店舗情報】
千葉県松戸市の修理工場なら 小林モータース
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