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整備レポート

2024.12.27

第2世代ミニ R56・R55・R57・R60・R61・R58・R59 ~歴代ミニを世代別に徹底解説~ 

第2世代ミニ R56・R55・R57・R60・R61・R58・R59 ~歴代ミニを世代別に徹底解説~
第2世代のミニにフォーカスして解説していきます!
歴代最多のバリエーションを誇り、ミニの可能性の幅を広げたモデルです

最多のバリエーション

第2世代ミニ R56・R55・R57・R60・R61・R58・R59 ~歴代ミニを世代別に徹底解説~

2007年にフルモデルチェンジを果たし第2世代へ進化しました
第1世代のヒットもありMINI人気が高まったからか、ボディーサイズが違う派生車種が複数発表されました
全部で7種のボディスタイルが発表され歴代最多のモデルを誇ります
ですが基本的には共通のプラットフォームがベースになっているので内装や乗り味はどのモデルも似たりよったりとなっています

第2世代ミニ R56・R55・R57・R60・R61・R58・R59 ~歴代ミニを世代別に徹底解説~

第1世代と比較すると、一回り大きくなったボディが目立ちます
車のつくりも内装もだいぶ現代の車になりました
エンジンやコンピュータなどにBMWの新技術が積極的に投入されたこともあり、第1世代よりもBMW色が強い車になっています

第2世代ミニ R56・R55・R57・R60・R61・R58・R59 ~歴代ミニを世代別に徹底解説~

内装もより現代的になりましたが唯一、アナログのセンターメーターのためナビが標準装備されていない点が不満点かなと思います
乗り味は第1世代より穏やかになり、普通に速い車になりました
その分「走りの刺激」という面では第1世代に劣りますが、普通の乗用車よりは充分刺激的でバランスが取れた車と言えるでしょう
モデルの販売期間も非常に長く、現在でも、高級志向になった第3世代以降に比べお手軽に楽しめるミニとして人気が高いです

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R56 ミニ(3ドアハッチバック)

前モデルよりやや大きくなり、インテリアなども質感UP
その結果ゴーカートフィーリングは残しつつ、乗りやすい1台に進化を遂げました

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R56

グレード

ワン
クーパー
クーパーS
JCW(ジョン・クーパー・ワークス)

R55 ミニクラブマン

ホイールベースが延長され、特徴的なリアの観音開きテールゲートと運転席後ろにクラブドア(小さなリアドア)が装備され、より普段使いがしやすい一台として登場しました

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ミニとしては初の大型系への派生車種で一般的なセダン→ワゴン的な進化と言えます
3ドアと比較すれば乗り降りしやすく荷物が詰めるようにはなりましたが、決して一般的な意味で使い勝手の良い車というほどでもないです
乗り味などに関してはホイルベースが長くなった以外はR56と変わらず、若干マイルド担ったと感じる程度です

R55
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グレード

・クラブマン クーパー
・クラブマン クーパーS
・クラブマン JCW

モデルの見分け

・Aピラーまでは基本的にR56と同じ
・ルーフにルーフレールのような出っ張りが左右にある
・サイドビューは右側はクラブドアがあり、左側はドアはないが長く見え、クォーターガラスも大型化
・Cピラーは垂直で、観音開きのテールゲートと相まってリアビュー全体が違う

R57 ミニコンバーチブル

2009年に発売開始
前世代のR52同様、電動ソフトトップルーフを採用しています

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基本的には屋根が開くR56といった感じの為、やはりゴーカートフィーリングと普段使いのしやすさを両立しています
R52同様、リアシートの居住性や積載能力などを犠牲に出来る方向けのモデルです

R57
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グレード

・コンバーチブル クーパー
・コンバーチブル クーパーS
・コンバーチブル JCW

モデルの見分け

・幌の有無が大きな差で、基本的にはR56と窓より下は同じ
・タコメーター横に幌を開けた時間を表示するメーターがある

R60 ミニクロスオーバー

ミニ初のコンパクトSUV
5ドアになりアウトドアからファミリーユースまで対応できる一台に仕上がっています
また後期からは日本向けでは初のディーゼルエンジンも搭載されました

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「大きいMINI」という、もはやMINIの意味がわからなくなりそうですが、結構売れたモデルです
サイズ感としては日本車でいうとホンダ・ヴェゼルなどと同等のイメージで、素直に5ドアハッチバックSUVです
また「クロスオーバー」という愛称は日本のみの販売名で、本国では「カントリーマン」と呼称されています
プラットフォームがR56と共通のため、ドアやドアトリムの厚みからわかるように、無理やりボディサイズを拡幅している感があり、中に乗ってみると案外狭く感じます
またBMW製なのでSUVだが足は硬目です
と入ってもR56と比べればマイルドな乗り味に仕上がっています

R60
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グレード

・クロスオーバー ワン
・クロスオーバー クーパー
・クロスオーバー クーパーD
・クロスオーバー クーパーS
・クロスオーバー クーパーSD
・クロスオーバー JCW
(クーパー以上にはALL4という4駆グレードもそれぞれ有)
(ディーゼル系は後期から導入・同時にクーパーS廃止)

モデルの見分け

・ボディーが大きく、むっちりしている
・伝統的な丸形ヘッドライトも敢えてやめ、台形~丸形のような形に
・内装もイメージは共通だが、全く別のつくり方をしている

R61 ミニペースマン

クロスオーバー(R60)の後に発表された、3ドア化されたクロスオーバーと言った雰囲気のモデル
現在ベンツ等でも発売されているSUVクーペの走りのような車両で、リアに向けて下がるルーフデザインが特徴的です

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基本的にはR60の3ドア版と考えてOKです
独特なむっちりしたマッスルクーペ感が魅力のモデルです

R61
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グレード

・ペースマン クーパー
・ペースマン クーパーD
・ペースマン クーパーS
・ペースマン JCW
(こちらもAll4がそれぞれ有)

モデルの見分け

・AピラーぐらいまではR60と全く同じ
(実際にはグリルの張り出し方、メッシュのデザイン、リップの張り出し感に違いあり)
・R60はあるルーフレールがない
・サイドビューはルーフもリアにかけて結構下がるデザインでCピラーもスポーツハッチ風に寝ている
・リアビューは横長のダイナミックなテールランプ

R58 ミニクーペ

もしミニがスポーツカーだったら?
そんなコンセプトなのかは解りませんが、発売された2シーター(2ドア+トランク)クーペ フロントガラスも傾斜が付きより走りに特化したモデルです

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正直、販売台数が少なく珍車といっても差し支えないほど変な車です
ですがR56と同じエンジン・足回りで無駄なものを削いだクーペスタイルなので走行性能はいいはずです

R58
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グレード

・クーペ クーパー
・クーペ クーパーS
・クーペ JCW

モデルの見分け

・屋根が低く2シーター
・見たら喜んでいいレベルであまり見かけない

R59 ミニロードスター

ミニクーペ(R58)のオープンモデル
コンバーチブル(R57)と混同されがちですが、R59は手動幌、そしてクーペ譲りの2ドア2シーターです

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ピュアに走りを楽しめる一台です
街で見かけることもほとんどない、レアすぎるモデルです
それこそ実車が見れれば願いが叶うレベルかも

R59
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グレード

・ロードスター クーパー
・ロードスター クーパーS
・ロードスター JCW

モデルの見分け

・R58との差は幌のみ
・R57は下開きハッチ、R59はトランク

エンジン等

通称:プリンスエンジンと呼ばれ、BMWとPSA(プジョーシトロエングループ)が共同開発したものが搭載されています
BMW系の技術(直噴、バルブトロニック、フリクションホイール、電子制御サーモスタット)などが盛りだくさんで、第1世代と異なりほぼBMWのエンジンです
同型のエンジンはプジョー 208やシトロエン DS4、BMW 1シリーズなどにも搭載されています

ワンは前期型は1400cc、後期型で1600cc NA、クーパーは1600cc NA、クーパーSが1600cc ターボで、組み合わされるトランスミッションはすべてATか6MTとなっています

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前期型 N14

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後期型 N18

またこの代から日本に導入されたディーゼル仕様は、2Lディーゼル B47というBMWでは主力のディーゼルエンジンが搭載されます
四輪駆動のALL4はこれに別体のトランスファーが付きます

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グレードの見分け

R56他

ワンはR56とR60のみに設定され、前期型は排気量が1400ccでした
クーパーとクーパSは、速さを選ぶかスッキリした見た目を選ぶか、といった感じで好みで選んでしまって良いでしょう

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主な違いとしては
・フードにインテークが付くものがクーパーS(ただしR53に比べると小型化)
・後期Sからはブレーキ冷却用のダクトがバンパー下部グリル内に入る
・クーパーSはサイドスキットルがメッキ+Sロゴ
・クーパーSはフューエルリットがメッキキャップ風 クーパーはただのフラップ同色
・クーパーSはセンターデュアルマフラー、クーパー以下は片出し
などがあります

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R55

細かいところや前回りはR56と同様ですが、マフラーがクーパーSはセンターでなく左右出し、クーパーは片出しになっています

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R60

クーパーSの特徴であるエンジンフードのエアスクープがキャラクター的に合わなかったので、その代わりにメイングリルが変更され、食いしばり顔+下に小さいグリルになっています
クーパーS以外は普通の楕円グリルで、マフラーはR55同様クーパーSは左右デュアルマフラー、ノーマルは片出しです

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前期後期見分け

R56他

第1世代と同様、大きく変化しないことがコンセプトであるため、ほぼ同じような見た目ですが、バンパー形状やライト類、内装などに変化があります
また、エンジンが後期のほうが対策が施されて壊れにくくなっていることもあるので、基本的には後期のほうがおすすめです

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またエンジンのみ後期型となっている「中期型」など、LCI以外の小改良された過渡期の仕様もあるので注意が必要です

クーパーSはブレーキダクトがフロントバンパー内に追加されています

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室内スイッチ類に変更があり、シルバーが前期、黒が後期
メーターの色もグレーになっています

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R60

グリルのデザインが後期になると2本×2本のちょっとくせのあるものへ変更されています

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世代の見分け

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第2世代は第1世代からキープコンセプトのため違いはわかりにくいですが、比較すると車体が一回り大きくなったのがよく分かります
グリルの大型化やバンパーの形状など、より主張するように変化しました
細かい点では、
・ヘッドライトがボディー側に残る
・グリルがバンパーにかぶるが、R50系に比べると一番下側の縁だけがバンパーに入るだけ
・Fバンパー内のポジション、フォグが1対(R50系は2対)
・一般的な樹脂のワイパーガーニッシュが付いて、R50系のベゼルがなくなった
・サイドビューのFフェンダーもそれに伴い一般的なフード→フェンダー→ドアの並びに
・サイドフラッシャー、スキットルの大型
・テールランプ縁にメッキのベゼルが搭載
などがあります

第2世代ミニを購入する方へ

第2世代ミニ R56・R55・R57・R60・R61・R58・R59 ~歴代ミニを世代別に徹底解説~

第2世代ミニの中古車を選ぶ際の注意点としては、修理などのランニングコストがかかることにはある程度覚悟しなければならないことです

特に後期からディーゼル車がありますが、ガソリン車を選ぶほうがトラブルの面では無難です
それ以外ではエンジン、足回りなどシステムはどのモデルでも共通なので、R56で起きる故障はR57でもR60でも起こります
第1世代とは異なり、BMWの他の車に近づいたこともあり、BMW特有の電子制御システムのトラブルが発生するなど「BMWらしく」壊れます
BMWの新技術満載のエンジンも他車では見られないトラブルが起こりますので注意です

またナビやETC、オートライトが標準装備していない、スマートキーではないなど、最近の車と比べると多少の不便はあります
しかし第1世代ほど尖っていなくて、第3世代ほど普通の車ではないという、バランスのとれた楽しいミニです
維持費がかかるのは覚悟が必要ですが、第2世代にはバリエーションが多く選択肢があり「自分好みの究極のミニ」に出会えると思います!

第2世代ミニ R56・R55・R57・R60・R61・R58・R59 ~歴代ミニを世代別に徹底解説~

第2世代の定番トラブル箇所

小林モータース株式会社

ミニクーパーのご入庫は輸入車の中でも一番多く、年間300台以上のミニクーパーがご入庫頂きます
1~3世代目までクラブマンもコンバーチブルもクロスオーバーも皆さん自慢のミニをご依頼頂いております
またBMW・BMW MINIの純正診断・汎用輸入車診断機を複数台完備しておりますので高度なテスター診断や一般的には不可能と言われる中古コンピューターの同期作業等も可能です

ミニクーパーの車検・点検・修理でお困りの際は是非お気軽にご相談ください!

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