第二世代のガソリンエンジン車に非常に多いオイルフィルターハウジングからのオイル漏れトラブル
2世代目に乗られているなら必ず1度は通らなければならないぐらい定番中の定番故障です
具体的にどのような不具合なのか細かくご紹介していきます!
※弊社は俗にいう新型ミニ=BMW製ミニ専門の修理工場となっております。ローバーミニ、クラシックミニに関しての修理はお受けできませんのでよろしくお願いします。 また正確には「ミニ」という車の「クーパー」というグレードですので「ミニクーパー」と呼ぶのは車種を指す場合には不適切ですが、文章上小さい・コンパクトを指すミニと車を指すミニの混同を防ぐ為、ここではミニ全般をミニクーパーと呼称します。
症状
オイル漏れなので主な症状は「漏れ跡」と「臭い」になります
勿論漏れ具合にもよりますが、酷くなってくるとかなり漏れ量も多くなりますのでちょっとした停車時にも地面にオイルがポタ・・・っと垂れるようになります
位置はちょうどエンジンフード中央、MINIマークの少し奥ぐらいに垂れてくるイメージです
また臭いは、漏れたオイルがマフラーにすぐ掛かってしまう位置関係の為、煙と焦げ臭いにおいがエンジンルームからするようになります
原因箇所
原因はエンジンオイルフィルターの入れ物にあたる「フィルターハウジング」「フィルターブラケット」等と呼ばれるパーツのパッキン部分から漏れてきます
ハウジング自体は金属製になっているので、エンジンとの接合部のゴムパッキンが劣化する事で不良が発生します
該当車種
第二世代のガソリンエンジン車
R56 ハッチバック
R55 クラブマン
R57 コンバーチブル
R60 クロスオーバー
R61 ペースマン
R58 クーペ
R59 ロードスター
非加給エンジンのクーパー系、加給エンジンのクーパーSでパーツ構成が違いますので修理金額が変わりますが、基本的な構造や仕組みは同じです
原因
原因は単純で熱害によるものだと考えられています
特にターボのクーパーS系は該当のフィルターハウジングの真横に排気の触媒、その上にタービンとエンジン内で最も熱くなる箇所のすぐ真横に存在する為です
運転する度にその熱にさらされ、また冷やされ・・・というのを繰り返します
ゴム製であるパッキンが急速に劣化してしまうのも想像に難くないと思います
何れにしろ設計上のそうなってしまっているものなので、オーナー様が気を付けてどうにか出来るものでも、運転の仕方によるものでもないです
漏れてしまった場合は諦めて修理するほかありません
判断
2世代目は一部車種を除いてアンダーカバーが付いている範囲が非常に狭く、実質エンジンが地面に対してほぼ露出していますので漏れが発生すればすぐに地面に垂れたり、先ほど同様臭いが出たりと「エンジンからオイルが漏れている」というのは分かりやすいです
但し、「オイルフィルターハウジングから漏れている」のを判断するのは少し難しいです
というのもそれ以外にも近い箇所で同じくオイル漏れが発生する箇所が複数あること、またエンジンルームもミニの特性上非常に狭く、直接漏れている部分を見る事が出来ない箇所が多いためです
この辺りは漏れ方、漏れたオイルの伝い方などで判断するノウハウが必要です
修理方法
修理に関しては端的に言えば数千円のゴムパッキンを交換すれば済むのですが、実際に作業するとなると簡単ではありません
まずエンジン前部が見える構造ではないので、フロントバンパー、ラジエーターキャリア(ラジエーターなどを含めた車体前部のユニット)を丸ごと取り外すところからスタート
更にエンジン前部を分解し、フィルターハウジングを取りはずし、パッキンを交換していきます
また該当のゴムパッキン以外にも同時に交換するパーツもあります
これは当社の長年の経験によるもので、詳細はノウハウになるので伏せますが、ある程度同時に交換しないと「組んだ後、また漏れてきてしまった・・・」なんて事になるのはあるあるのパターンです
金額
前期エンジン、後期エンジン、モデル(3ドア・クロスオーバー等)、グレード(ターボの有無)などにより金額は前後しますがおおよそ10万円を超えるぐらいから15万円ぐらいの金額になります
まとめ
2世代目のフィルターハウジングからのオイル漏れは本当に定番箇所ではあります
またオイルだけでなく、同様の箇所に冷却水も回っている為パッキンの劣化箇所によっては冷却水が漏れるケースもあります
何れにしろエンジンにはどちらも大切な液体ですので、漏れに気づいた場合は早めの修理が大切です
また作業難度も慣れていれば問題ないのですが、不慣れな場合は「ハマる」作業ですので当店でなくても構いませんので、ミニクーパーの修理に慣れている所での修理をお勧め致します
過去の実績一覧
小林裕太(こばやし・ゆうた)
国家一級自動車整備士
小林モータース株式会社 工場長
欧州車を中心に扱う某輸入車専門店で工場長等を計8年半務める。
豊富な輸入車整備経験によりBenz、BMW、Audiからポルシェ、ベントレー、フェラーリまでヨーロッパ車全般を得意とする。
【店舗情報】
千葉県松戸市の修理工場なら 小林モータース
国産車・外車、メーカー問わず修理可能です
中古パーツ・リビルトパーツ・社外パーツを使った修理もお任せ下さい
お客様からのご連絡をお待ちしています
小林モータース株式会社
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