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整備レポート

2024.06.14

【ミニクーパー】BMW MINI 第3世代 F系ミニクーパー オイル漏れ

BMW MINI 第3世代 F系ミニクーパー オイル漏れ

F系ミニクーパーになり、オイル漏れ箇所に関してはかなり少なくなり安心感が上がった印象があります
ただ「定番箇所」といわれるようなポイントは健在・・・!
特にF系ミニクーパーで代表的なのが「オイルフィルターハウジング」からのオイル漏れ、冷却水漏れ症状になります

BMW MINI 第3世代 F系ミニクーパー オイル漏れ
※弊社は俗にいう新型ミニ=BMW製ミニ専門の修理工場となっております。ローバーミニ、クラシックミニに関しての修理はお受けできませんのでよろしくお願いします。
また正確には「ミニ」という車の「クーパー」というグレードですので「ミニクーパー」と呼ぶのは車種を指す場合には不適切ですが、文章上小さい・コンパクトを指すミニと車を指すミニの混同を防ぐ為、ここではミニ全般をミニクーパーと呼称します

漏れの原因箇所

F系ミニクーパーのオイルフィルターハウジング(フィルターブラケット)は全てエンジン手前側に搭載されています
(ボンネットを開けて立ったとして、自分に近い断面)

BMW MINI 第3世代 F系ミニクーパー オイル漏れ

前にはラジエター・電動ファン、上にはインテークマニホールドなどがあり上から目視するのはかなり難しい位置にあります

BMW MINI 第3世代 F系ミニクーパー オイル漏れ

該当車種

F系ミニ全般(F56 F55 F54 F60)全グレード

BMW MINI 第3世代 F系ミニクーパー オイル漏れ

F56 3ドアハッチバック

BMW MINI 第3世代 F系ミニクーパー オイル漏れ

F55 5ドアハッチバック

BMW MINI 第3世代 F系ミニクーパー オイル漏れ

F54 クラブマン

BMW MINI 第3世代 F系ミニクーパー オイル漏れ

F60 クロスオーバー

BMW MINI 第3世代 F系ミニクーパー オイル漏れ

F57 コンバーチブル

原因

主にエンジンとの接合部のパッキンが劣化により断裂し、オイルやクーラー部分に循環している冷却水漏れを起こします
加えてたちが悪いのが、これまでの前モデル(R系)までは金属製でしたので問題なかったのですが、F型になり本体が樹脂製に変更になりました

BMW MINI 第3世代 F系ミニクーパー オイル漏れ

この樹脂自体が経年で劣化することで、パッキンだけでなくパッキンが収まる樹脂部分までもが割れてしまったり変形してしまったりしているケースがほとんどです

その為漏れる量も酷い個体が多く、これまでの様に「ちょっとだましだまし乗って予算が出来たら直そう!」というような事ができない程です
また修理も以前までのパッキンだけではなく、変形している本体もまとめて交換する必要があります

BMW MINI 第3世代 F系ミニクーパー オイル漏れ

漏れの判断

BMW MINI 第3世代 F系ミニクーパー オイル漏れ

以前までのR型の場合は一部車両を除いて、エンジンのごく一部だけを覆うアンダーカバーが取りつけられていました
その為漏れたオイル類や冷却水はすぐに地面に垂れるので「わかりやすい」のです
ですがF型になりエンジンをすっぽり覆うような大型のアンダーカバーが搭載された為、漏れたオイルは地面ではなくアンダーカバーに垂れるようになります
加えて、素材自体も遮音性能を高める目的で布のような繊維質を押し固めたような素材で作られています

BMW MINI 第3世代 F系ミニクーパー オイル漏れ

その結果、アンダーカバーに垂れたオイルはその素材により綺麗に吸収され、良い言い方ではないですが「おむつ」のような効果を果たしてしまいます
ですので実際に地面に垂れてくるのは、アンダーカバーでいよいよ吸収しきれない程漏れた後ですので、オーナー様が気づくころにはかなり重症化しているという事が非常に多いです

BMW MINI 第3世代 F系ミニクーパー オイル漏れ

強化対策品

BMW MINI 第3世代 F系ミニクーパー オイル漏れ

フィルターハウジングの修理ですが、セオリー通りでしたら先述の通りハウジングAssy(丸ごと)での交換が必要になります
また信頼できるOEMパーツ等も少なく、高額な純正を使用する以外ありませんでした
加えて言うなら純正も結果的には「全く同じもの」が納品されますので、やはり年数が経つとまた樹脂部の劣化による漏れが起こると予想されます

BMW MINI 第3世代 F系ミニクーパー オイル漏れ

小林モータースでは現在、海外のパーツ製造メーカー様とやり取りを重ね、フルアルミ製のオイルフィルターハウジングを使用した修理方法をテスト中です
こちらは勿論フルメタルですのでパッキン取付部に至るまで純正形状と同じで金属に変更されています
現在長期的にテストのさなかですが、金属製に変える事での強度、信頼度のUPは想像に難くないかと思います

BMW MINI 第3世代 F系ミニクーパー オイル漏れ

「ほぼ大丈夫であろう」というところまでは来ていますので、詳細はお問い合わせください。
また金額面も純正よりかなり下げる事が可能です。
高額な部分の修理ですので是非ご検討いただければ幸いです。

詳しくは弊社YouTubeちゃんねるでも紹介しています
是非ご覧ください!

ミニクーパーのご入庫は輸入車の中でも一番多く、年間300台以上のミニクーパーがご入庫頂きます
1~3世代目までクラブマンもコンバーチブルもクロスオーバーも皆さん自慢のミニをご依頼頂いております
またBMW・BMWMINIの純正診断・汎用輸入車診断機を複数台完備しておりますので高度なテスター診断や一般的には不可能と言われる中古コンピューターの同期作業等も可能です

ミニクーパーの車検・点検・修理でお困りの際は是非お気軽にご相談ください!

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小林裕太(こばやし・ゆうた)


国家一級自動車整備士
小林モータース株式会社 工場長

欧州車を中心に扱う某輸入車専門店で工場長等を計8年半務める。
豊富な輸入車整備経験によりBenz、BMW、Audiからポルシェ、ベントレー、フェラーリまでヨーロッパ車全般を得意とする。




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