Column

ミニという車の本質

―“キュート”の皮をかぶった、欧州ガチ勢―

※弊社は俗にいう新型ミニ＝BMW製ミニ専門の修理工場となっております。ローバーミニ、クラシックミニに関しての修理はお受けできませんのでよろしくお願いします。
また正確には「ミニ」という車の「クーパー」というグレードですので「ミニクーパー」と呼ぶのは車種を指す場合には不適切ですが、文章上小さい・コンパクトを指すミニと車を指すミニの混同を防ぐ為、ここではミニ全般をミニクーパーと呼称します

※本記事の内容は、投稿日時点の整備業界情報および当社の現場実績に基づいています。

見た目で選ぶと、びっくりするかも？

「かわいくてオシャレ！」「あんまり大きくないから街乗りで乗りやすそう！」
そう思ってミニを選ぶ人は多いと思われます
たしかに、丸目とコンパクトなフォルムは“かわいい車”の代名詞
でも、そのかわいさに油断してると痛い目をみます

たとえば国産車で言えば
• ダイハツ　キャンバス
• スズキ　クロスビー
• トヨタ　パッソ
など、“かわいい系”の車はたくさんあります

でも「カワイイ」のベクトルが違うだけではなくもっと根本的な所でミニはそのどれとも違います
言ってしまえばかわいさで釣っておいて、中身はわりと本気の欧州スポーツ寄り
しかもこれはクーパーSに限った話じゃなく、ノーマルの“クーパー”でも同じことが言えます

クーパーでもビックリする足の固さと操作感う

「いうてノーマルのクーパーなら柔らかめでしょ？」って思うでしょ？
ところがどっこい、足は結構ガチガチ
ハンドルも軽快とは言い難く、女性ユーザーから「重い…」の声も多いのも事実
これ、BMW流の“走りのためのセッティング”がしっかり組まれてる証拠なのです
なんなら国産のライトスポーツカー（例：スイフトスポーツ）よりも走りに振ってるといってもいいレベルです

“ちょっと乗ってみよっかな”で選ぶとミスマッチ

だからこそ、「ただの道具」として使うにはちょっと面倒くさい
けど、その“ひと手間”に楽しさを見出せるなら、ミニはめちゃくちゃ面白い！

かわいさに隠れた「変態っぷり」がクセになる

本質は、欧州の伝統を背負ったプレミアムコンパクト
整備の視点から見ても、足回りやエンジン設計などに「これはただの街乗り車じゃないな…」と思わされる場面が多々あります
それでも乗り続ける人が多いのは、“キャラが立ってる車”として、生活にしっかり入り込んでくるからに他なりません