トヨタ アクア オイル漏れにてご入庫です
オーナー様によると数年前に中古でご購入された車両だそうです
アクアでオイル漏れ?と思ってしまうくらいほとんど聞いたことがない珍しい症状です
点検したところトヨタのハイブリッド車でミッションの役割をする、ジェネレーターからのオイル漏れと判明しました
車を持ち上げて下から見てみましょう
アンダーカバーを外してみるとご覧の通り、ただ事ではないくらいオイルが漏れてきています
問題の箇所をよく見てみると、溶接かパテ埋めをしたような跡があります
ここからはあくまで想像になってしまいますが、この車はおそらく「起こし車」と思われます
廃車寸前の事故車などをそれっぽく直して販売してしまうことを「起こす」といいます
販売するのはお客様へ向けてだけでなく、オークションへ流すこともあるため誰が犯人かというのもわからなくなってしまいます
下回りのその他の傷などの具合から脱輪、もしくは車止めなどに乗り上げてしまったものと考えられます
燃料の配管も歪んでしまっていますし、オイルパンも凹んでいます
フレームにも傷が入っています
その事故の際にジェネレーターのケースが割れてオイル漏れが発生したのでしょう
そして修理金額が保険金額を超えてしまったため全損・廃車扱いでパーツ取りとしてオークションに出品されたと思われます
本来なら解体屋さんなどが買取り、使えるパーツだけ取り外して中古パーツとして販売されるのが清く正しい使い方です
ですが、このオイル漏れさえ止めてしまえばとりあえず車は走れてしまいます
なので、この車両を買った業者はいずれオイル漏れや足回りから異音が出る可能性はあっても、アンダーカバーをつければ見えない部分なのでパテで雑に埋めて修理
事故車というのを隠してまたオークションなどに流されたのでしょう
それが回り回ってオーナー様のもとへとたどり着き、この直し方なのでオイル漏れが再発したということと思われます
この様になってしまったジェネレーターは修理しようにもどうすることもできないので、オーナー様と相談の上、新品に交換します
燃料ホースも危険なので交換します
エンジンを残し、ジェネレーターだけ取り外します
ジェネレーターは発電機兼モーターです
エンジンの回転数とジェネレーターの回転数をそれぞれ制御して速度のバランスを取ってミッションの代わりをしています
今回はリビルトパーツでなく新品に交換です
アクアのジェネレーターはリビルトだと電源の制御をするコンバーターなどが付属しているため、新品よりも高額になってしまうからです
また、このような大きなパーツの交換の際には細かいパーツの入れ替えの作業があります
新品に付属してないパーツは下のジェネレーターから取り外して取り付けます
無事交換が完了しました!
燃料の配管も交換しています
コンバーターは再利用です
異音等もなく、もちろんオイル漏れもありません
その他異常がないことも確認し、ご返車させていただきました
中古車を購入する際はこのようなリスクもあります
気をつけるのも難しいのですが、こういう例もあるということを覚えておいて頂けたらと思います!
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