BMW 320i E90 マニュアルモード不良にてご入庫頂きました
E90では定番の故障ですね…
症状を見ていきましょう
シフトを動かして、Dレンジまでは正常に機能しています
シフトを左に倒すとDS(スポーツ)モードに入るはずですが、ライトが消えてしまいました
メーターの表示もDSに切り替わらずDのままです
このままシフトを動かすとマニュアルモードにはなります
テスターを使い診断を行うと、ミッション等に不具合もなく、マニュアルモードスイッチが全く反応していない事で起こっている事が分かりました。
シフトユニットの中のハーネス(配線)が切れてしまうのが原因です
ちなみにハーネスの切れ方によってはDSモードには入るけれどマニュアルモードが使えない(アップできない、ダウンできない)ということもあります
この場合ディーラーでの修理ですとユニットまるごと交換になるため、かなり高額の修理となる覚悟が必要です
ただ小林モータースならお安く修理できます!
過去同様の修理を数百台してきた実績があります
センターコンソールを分解して状態を見てみましょう
配線切れですと実際に分解し目視で点検していく必要があります
分解していくとシフトユニットの本体が見えます
ハーネスを束ねるように覆っているテープを剥がしてみると・・・
ご覧の通り複数本完全に断線しています
もう2~3本被膜が剥けていて怪しい線もあります
そもそもなぜこのようなことが起きるかというと、このハーネスの取り回しが設計時からおかしなことが原因です・・・
赤枠の中のように取り回されているわけですが、DSモードに入れる際、左に倒すシフトにハーネスが引っ張られてしまうのです
DSモードを全く使用しない人にとっては無縁な症状なのですが、使う人は頻繁に動かす部分になるので、断線が起こりやすくなるわけです
配線をつなぎ直せば基本的には元通り直ります
ここから先は企業秘密な部分なのであまりお見せできませんが、基本ははんだにて最小限の大きさで再接続していきます
はんだ付けが苦手な整備士も多いのですが、実ははんだも道具次第!
めちゃくちゃ使いやすいです
断線していた5本を繋ぎ修理完了です!
企業秘密で作業工程のほとんどをお見せできませんが、切れているものを繋ぐだけといっても繋ぎ方や色々道具を使ったりしています
またあるパーツを小加工します
この一手間をしてあげると「内部で引っかかって断線する」という根本的な部分を少し改善してあげる事ができます
分解していたセンターコンソールを戻して確認してみましょう
ちゃんとシフトを倒せばDSモードに入ります
マニュアルモードの動作も問題ありません
その他の異常もないことを確認しご返車させていただきました
ハーネス切れはBMWの同じタイプのシフトを採用している車種(3シリーズE90・E91・E92・E93と1シリーズE87)で起こりますが、異なるシフトの5シリーズ(E60)でも極稀に起こることがあるようです
基本的には切れたハーネスを繋ぐことで直せますが切れている箇所等によっては直せない場合もあるのでご留意下さい
またご依頼頂いた際には、センターコンソール周りの荷物をおろしてきていただけると助かります!
【店舗情報】
千葉県松戸市の修理工場なら 小林モータース
国産車・外車、メーカー問わず修理可能です
中古パーツ・リビルトパーツ・社外パーツを使った修理もお任せ下さい
お客様からのご連絡をお待ちしています
小林モータース株式会社
047-387-0398
千葉県松戸市五香2-3-2
9:00~19:00 水曜定休