BMW MINIクラブマン クーパーS R55 エンジン不調修理
バルブ溶損 ヘッドオーバーホール
BMW MINIクラブマン クーパーS R55 エンジン不調にてご入庫です
お車はエンジンチェックランプも点灯、アイドリングもバラバラと調子が悪いです
早速ピットにて診断から進めていきます
エンジン不調ですので、まずはテスター診断から行います
テスターにはミスファイヤ（エンジンが上手く爆発出来ていない）という
エラーが入力されていました
ここからは「じゃあなんで上手く爆発出来ないの？」という所を詰めて
診断していきます
テスター診断機はあくまで診断のサポートツールでしかありません
最終的にはメカニックが色々なツールと知識・経験を駆使して原因箇所を
絞り込む必要があります
諸々の診断の結果、今回はかなりの重症・・・
R56系のMINIでよくあるトラブルではありますが、最も症状が重い
「エキゾーストバルブ破損」が予測されました
お客様にお見積りをご確認頂いてから、作業を着工します
エキゾーストバルブと言っても、よっぽど車に詳しい方でないと
分からないと思いますが、早い話エンジンのすごーく中の方の部品！
＝修理がすごく大変と言う事です・・・笑
エンジン自体は車上のまま作業出来ますが、とにかく各部を分解していきます
シリンダーヘッドと呼ばれる部分を取外せばようやく今回主役の
エキゾーストバルブが外せる状態になります
写真はシリンダーヘッドが外れたエンジン側、シリンダーブロックと
呼ばれる部分です
MINIの場合は4気筒ですので丸く4個並んでいる部分がシリンダー（ピストン）
になります
シリンダーヘッド側を見るとやっと原因が確認できます
写真赤丸部がエキゾーストバルブ これが欠けてしまっているのが写真でも
分かると思います
バルブは「弁・蓋」の役割をするパーツです 勿論この状態では全くその役を
しませんのでエンジン不調症状を引き起こします
欠けていたエキゾースト側ではなく、インテーク側のバルブです
R56系のSモデルは直噴エンジンの為、このインテークバルブのカーボン堆積
がネックになります
カーボンが堆積すると、それだけで不調症状も引き起こしますし、燃焼異常
により今回の様にバルブ割れの根本原因になるとも言われています
修理は割れていたエキゾーストバルブは交換
その他は綺麗にクリーニングし、カーボンを落としていきます
どちらが清掃後かは一目瞭然ですね！
その他写真下側に写っているステムシールも勿論同時交換します
こちらもR56系では定番の「オイル下がり症状」の原因箇所ですので
必ず交換します
その他ヘッドも綺麗に洗浄、内部のポートに詰まったカーボンも取り除きます
何れにしろかなり修理代は掛かってしまうエリアですが、お客様からも
「お安くできれば・・・」との事でしたので生きているバルブ類、
タイミングチェーン類等は再利用でいきます
シリンダーヘッドに各パーツを組み込めばシリンダーヘッドオーバーホール完了！
先ほどの写真ではカーボンにより真っ黒だったピストントップも綺麗に
洗浄します
各部面出し、歪みの測定などを行い、シリンダーヘッドと合体させます
後は来た道を戻れば作業完了！
ヘッドオーバーホールするとこれまでのがウソの様に安定したアイドリングと
綺麗な吹け上がりになります
当然不調も、警告灯点灯も無くなりましたのでご返車させて頂きました
R56系MINIの重整備作業もお任せ下さい！
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